ここでは、血圧について考えていきましょう。
われわれの体では、血液が心臓から押し出されて、血管の中を流れています。血管にかかる圧力のことを血圧といいます。
心臓が収縮して血液を押し出した瞬間は血管に一番強く圧力がかかります。このときの血圧を、収縮期血圧(最高血圧)といいます。そして、心臓が広がる時は、圧力が一番低くなります。これが拡張期血圧(最低血圧)です。
収縮期、拡張期血圧、どちらが高くても高血圧といいます。
ホースで水まきする時のことを思い浮かべてください。ホースにかかる圧力が血圧といっしょです。蛇口をひねって流れる水の量を多くすると、ホースははりつめて、ホースにかかる水圧が上がりますね。また、ホースを踏んで水を通りにくくすると、ホースは張りつめて水圧があがります。
こんなふうに、血圧も、血液の量(心拍出量)と、血管のとおりにくさ(血管抵抗)で決まってきます。
さて、血圧の測り方についてお話しします。
今は血圧計がとても安く販売されていますから、健診で血圧が高いと言われた人は、自宅で血圧を測定することが大切です。
多くの血圧計は、ボタンひとつで血圧を測ることができますが、正しく計るために、ちょっとしたコツがあります。
自宅で血圧を測れるように、正しい血圧の測り方を説明します。
まず、血圧計の種類ですが、できれば、上腕(二の腕)に巻いて測定する機械を選んだほうがいいです。
指先や手首で測るタイプの血圧計も売っていますが、あまり正確に測れません。指先の血圧と上腕の血圧では差があって、指先は極端に高くなったり低くなったりすることがあります。
高血圧学会のガイドラインでは、高血圧かどうかの判断は、心臓とほぼ同じ高さで、「上腕(二の腕)の血圧で行う」と決められているんです。
計る時の状態は、安静にしましょう。
血圧を測るときに問題なのは、血圧は、活動の強さによって、常に変動しているってことです。一度目に測ったときに収縮期血圧 160/ 拡張期血圧 90 mmHg だった人が、数分後には 140/80 mmHg に下がっているなんてことはよくあるんですよね。
だから血圧を正確に測るためには、少なくとも15分間は静かにすわって安静にしてから、測るのがいいです。血圧測定前の30分以内に、カフェインが含まれている飲み物を飲んだり、たばこを吸ったりすると、血圧は変動してしまうので、控えるようにしましょう。
測定の仕方です。
服はまくりあげて、裸の二の腕にカフを巻きましょう。 腕は机などに乗せ、心臓と二の腕が同じ高さになるようにします。必要があれば枕などで腕を高くしましょう。腕は前に伸ばして、二の腕の緊張を解いてください。極端に腕が太い人は大型カフを、極端に細い人は小型カフを用いないといけません。血圧計を購入する時に体に合うものを買ってください。
測る腕は利き腕の反対が原則です。左右の差が大きいときは、高いほうで測りましょう。
計る時間は、朝と夜、それぞれ1回測るといいです。
朝は起きてから1時間以内に。排尿後で、朝食前、降圧薬を飲む前に、いつもの自分のすわる姿勢で落ち着いた状態で測りましょう。測る前1~2分ぐらいは安静にします。
夜は寝る前に。やはりいつもの自分のすわる姿勢で測り、測る前1~2分ぐらいは安静にしましょう。できるだけいつも同じ時刻に測るのをお勧めします。
1週間に何日測るかは、かかりつけの先生と相談して決めましょう。
血圧がよくコントロールされているときは、少なくとも週に3日、薬を変えたときや初めて治療を始めるときには少なくとも週に5日というのが、日本高血圧学会の指針です。
測った結果はすべて正直にノートなどに記録し、かかりつけ医にみせてください。時刻と心拍数も一緒に記録しましょう。
血圧の見方
成人における血圧値の分類では、診療所で 140/90mmHg 以上が高血圧とされています。
成人における血圧の分類
| 分類 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
|---|---|---|---|
| 至適血圧 | <120 | かつ | <80 |
| 正常血圧 | <130 | かつ | <85 |
| 正常高値血圧 | 130-139 | または | 85-89 |
| 軽症高血圧 | 140-159 | または | 90-99 |
| 中等症高血圧 | 160-179 | または | 100-109 |
| 重症高血圧 | ≧180 | または | ≧110 |
| 収縮期高血圧 | ≧140 | かつ | <90 |
また、自宅での血圧の基準値は、135/85 mmHg 以上が高血圧、125mmHg/80mmHg未満が正常血圧です。
これらの基準を超えてしまった方は高血圧についてへ進んで下さい。
血圧が正常だった方は、脂質へ進んで下さい。